羽生雅の雑多話

引越してきました! 引き続きよろしくお願いします!

ロスト・パラダイス~洋楽の“楽園”だった1980年代

 茨城県近郊にお住まいの方、一昨日の地震は大丈夫だったでしょうか。
 私はちょうど新宿のパークハイアットのレストランで食事をしているところで、41階だったのでけっこう揺れました。実際、今ここで係員の指示に従って避難しろと言われたら厳しいなという状況でした。例によって、ワインをかなり飲んでいたので。幸いそんなことにはならず、席から移動せずにすみましたが、こんなに地震が多くてはオチオチお酒も飲めやしないと思いました。そして、警戒心を解いて酔っぱらえる安心・安全な環境や社会はやはり大事だと実感しました。
 
 さて、昨日で一応仕事も納まり、納会に参加したら「ご自由にどうぞ」コーナーがありまして、そこに「PARADISE MEGA HITS'80S」という5枚組のCD全集があったので頂戴してきました。で、さっそく昨日から聴いているのですが、これが凄い。知っている曲ばっかり。いや、知っているを通り越して口ずさめる曲ばかり。好きとか嫌いとかを超越した、「そう、あの頃の洋楽ファンは、みんなこれを聴いていました」というラインナップ。聴いているというよりBGMとしてかけ流しているのですが、馴染みのあるイントロが始まると「うわ、今度はこれが来たよ」という感じ。最初はセンスのない全集タイトルだけど選曲のほうのセンスはどうよと疑いつつも収録曲が興味深かったので手にしたのですが、聴いてみたら「MEGA HITS」――まさにそのとおりで、そうとしか言いようがなく、「PARADISE」――なるほど、言い得て妙かも、と認識を改めました。
 
 1枚目は「スリラー」で始まり、「ガールズ・ジャスト・ワナ・ハヴ・ファン」~「ウェイク・ミー・アップ・ビフォー・ユー・ゴー・ゴー」~「プライベート・アイズ」~「ダンシング・シスター」と続きます。1曲目は言わずと知れた「キング・オブ・ポップ」マイケルの不朽の名作、シンディの2曲目は当時は「ハイスクールはダンステリア」という邦題のほうがメジャーでした。3曲目は先日死去したジョージ・マイケルが結成したワム!のヒット曲、4曲目は高校時代にイベントがあるたびに踊ったホール&オーツの名曲、5曲目のノーランズは初めて買ったシングルレコード……泣きます、このメドレーは。
 
 2枚目は羽生選手のショートプログラムでおなじみとなった「レッツ・ゴー・クレイジー」で始まり、「スタンド・バイ・ミー」で終わります。あいだに「素直になれなくて」「ニューヨーク・シティ・セレナーデ」などのバラードの名曲が入ります。クリストファー・クロスのこの曲もレコードを買ったような覚えが……探せば今も家のどこかにあるはずです。現在プレーヤーがないので、レコード盤はみなお蔵入りになっていますが。
 
 3枚目は「オープンアームズ」~「グレイテスト・ラヴ・オブ・オール」で始まり、「ワン・オン・ワン」~「ウィー・アー・オール・アローン」~「トゥルー・カラーズ」~「アイ・ライク・ショパン」で終わります。ここもたたみかけますね。ラストのガゼボは、歌詞も暗記した持ち歌です。ガゼボはカラオケに入っていなかったので、小林麻美を選曲して、英語で歌っていました。この曲が入っていたので、この全集の選曲をとりあえず信頼して持ち帰ったといっても過言ではありません。
 
 4枚目は「ハングリー・ライク・ザ・ウルフ」~「レッツ・ダンス」で始まり、「9 to 5」~「ネヴァー・エンディングストーリーのテーマ」で終わります。デヴィッドはもちろん、デュラン・デュランの来日公演も行きました。トンプソン・ツインズも行きました。その時は、前日に強度の腹痛で倒れて学校から病院に運ばれ、親まで呼び出されて駆けつけるような騒ぎになったのですが、チケットを取っていたので、腰に痛み止めの注射を打ってもらって無理やり退院して武道館行きを強行しました。そんなことも今となっては楽しい思い出です。ブリテッィシュ・ニュー・ロマンティック、聴きまくりました。ラストのリマールも歌詞を暗記した持ち歌です。
 
 5枚目は「ビート・イット」で始まり、「タイム・アフター・タイム」で終わります。あいだに、これも歌詞を暗記して、身の程知らずにもスティーブ・ペリーの高音に挑戦し歌いまくった「セパレイト・ウェイズ」や、「プライベート・アイズ」と同じぐらい踊りまくった「ヒーロー」、間違って石野真子の日本語カバーバージョンを買ってしまったほろ苦い思い出のある「恋のハッピー・デート」などが入っています。これは「ダンシング・シスター」に続くレコード購入で、まだレコード屋に慣れていなくて、恐る恐る店に入っていた状態で、自分では欲しいレコードを探せなかったので、お店の人に聞いたのですが、田舎の小さなレコード屋だったため、こんなガキが買うのは石野真子のほうだろうと思ったのか、はたまたノーランズを知らなかったかのどちらかでしょう。
 
 ということで、十分満足する内容で、いい拾い物――いや、もらい物をしたと喜んでいますが、惜しむらくは、ビリー・ジョエルが1曲も入っていなかったことでしょうか。80’Sメガヒットに彼の曲がないのはやはり寂しいです。この全集の発売元はソニーミュージックなのですが、BMGはともかく、ワーナーミュージックやEMI関係も収録されていて、よくレコード会社の壁を越えて集めたなとは思いましたが、コロムビアはダメだったようですね。
 
 90年代は、彼らに影響を受けた日本人ミュージシャンが次々と出てきて、歌謡曲やフォーク以外にも幅が広がって、J-POP界がおもしろくなってきたので、そちらにハマり、洋楽からは離れましたのでよくわかりませんが、80年代は本当に洋楽がおもしろい時代でした。デヴィッドの他にカーペンターズが活躍し、ディスコソングの名曲が数多く生まれた70年代もよかったですが、なんでしょうね、80'Sが持つ華やかさは……大衆性でしょうか。音楽が、ただ音楽というだけでなくカルチャーであり、時代を象徴するものでもあった……そんな力と勢いを持っていたからでしょうか。
 
 何であれ、彼らの活動にリアルタイムで接することができたのは大きな財産だと思っています。こんな曲がたくさん生まれた昔は、今より豊かだったのかもしれません。