アニメ「シティーハンター」の主題歌で、TM NETWORKの最大のヒット曲「Get Wild」のリリース30周年を記念したアルバム「GET WILD SONG MAFIA」が本日発売されたそうです。何やら不備があって対応に追われたようですが。リミックスあり、カバーありで、収録曲全33曲が全部「Get Wild」というアルバムだそうで。
あれからもう30年ですか……月日が経つのは本当に早いものです。
「Get Wild」は、ある意味で、たいへん思い出深い曲です。大好きだったTM NETWORKから離れるきっかけになった曲ですから。過去、これほど恨めしく思った曲もないですね。
「Get Wild」は、ある意味で、たいへん思い出深い曲です。大好きだったTM NETWORKから離れるきっかけになった曲ですから。過去、これほど恨めしく思った曲もないですね。
中学時代はデヴィッド・ボウイを中心に洋楽にどっぷり漬かっていましたが、高校時代は歌謡曲とは別の邦楽――いわゆるJ-POPが流行りはじめたので、ご多分に漏れず、こちらにハマりました。アーティスト問わずランダムに聴いていましたが、中でもよく聴いたのが、尾崎豊とレベッカとTM NETWORKです。尾崎の「17歳の地図」と「壊れた扉から」、レベッカの「WILD&HONEY」と「REBECCA Ⅳ」、TMの「RAINBOW RAINBOW」から「GORILLA」までは、私にしてみれば捨て曲のない名盤だったので。
特にTMはライブにも行くぐらい好きだったのですが、「Get Wild」以後は歌謡曲バンドに成り下がった気がしたので、聴かなくなりました。好きなのは「RESISTANCE」ぐらいです。「Get Wild」以降の曲で比較的知っている人も多いので、カラオケではこれを主に歌っていました。個人的には「Be Together」とか、その後の小室ファミリーの一連のヒット曲とかはホント勘弁してほしいという感じで、なまじ昔はいい音楽を作っていたことを知っているので、どれもこれも売れ線狙いのペラい曲に聞こえて、好きではありませんでした。そもそも、私にとって小室ファミリーといえば、渡辺美里や大江千里です。「スーパーギャング」、よく聞いていました。
とはいえ、「Get Wild」でブレイクしてメジャーバンドの仲間入りをし、その後のてっちゃんこと小室哲哉のプロデューサーとしての活躍に繋がったのだから、彼らにとっては間違いなく出世曲でしょう。私がファンだった頃は、ボウイなどに比べるとヒット曲もなく商業的には成功しているとは言い難い感じでしたから。「Get Wild」も好きだっていう人がいるのだから、世間的にはいい曲なのかもしれません。
私のTMベストは「Your Song」で、この曲とデビュー曲の「金曜日のライオン」、デビューのきっかけとなったコンテスト受賞曲「1974」こそが、まさしくこれぞTM NETWORKでしたけどね。いずれも“タイムマシーンネットワーク”というバンド名(「多摩ネットワーク」という説もありますが……)にふさわしい名曲でした。メロディといい、歌詞といい。「パノラマジック」とか「TIME」とか「Confession〜告白〜」も好きな曲です。
ともあれ、30年以上にわたって活動を続けていることは素晴らしいと思います。私がファンだった頃は、そんな長寿バンドになるとは思いもしませんでしたから。継続は力なり。これからも頑張ってください。
カセットテープの下に写っているのは、本日のBGMである、エピックレコード25周年を記念して発売されたベスト盤「THE LEGEND」。「Your Song」は言わずもがな、「Get Wild」の後の「金曜日のライオン」から「8月の長い夜」「FANTASTIC VISION」「雨に誓って~SAINT RAIN」、ラストの「ELECTRIC PROPHET」まで、これでもかと名曲が続きます。
余談ですが、「THE LEGEND」は佐野元春も持っていて、これもいいとこどりで、捨て曲なしのベストアルバムなので、お気に入りです。思えば、この頃のエピックは最強レーベルでした。元春は、なんといっても「VISITORS」が最高で、実は上に挙げたどのアルバムよりも傑作だと思っています。電気を消して暗い中で聴くのが好きで、そうすると、遠景で例えればスターダストを散りばめたような摩天楼、近景で例えれば灯りの消えた夜更けのストリートと、それとは対照的に明るい屋内の照明がつくる人々のシルエットみたいな情景が浮かぶ、とてもスタイリッシュなアルバムです。A面B面がなくなったCDでは効果が半減しましたが、B面の1曲目だったタイトル曲「VISITORS」のイントロなどはカッコよすぎて、始まると「きた~~」という感じ。「グッドバイからはじめよう」とか「情けない週末」とかも好きなのですけどね。