羽生雅の雑多話

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参戦! 25thラニバ~ラルク・アン・シエル25周年記念ライブ in東京ドーム感想

 本日のBGMはラルク・アン・シエルのアルバム――「HEART」です。

 
 予告どおり、東京ドームで行われたL'Arc~en~Ciel25th L'Anniversary LIVEの初日に行ってきました。大阪の夢島で行われた「L’ArCASINO」以来のラルクライブです。
 
 1曲目は「虹」。「HEART」に収録されている、バンド名がタイトルになっているラルクの代表曲で、私が彼らの音楽に惚れ込むきっかけとなった曲です。
 
 出合いはアニメ「るろうに剣心」でした。当時すでに宝塚のファンだった私は、月組トップスターだったかなめ(涼風真世さん)がアニメの主人公の声優をやっていると聞いて、このアニメを見はじめました。主人公は剣心こと緋村剣心だから男。女の役だったら見なかったと思いますが、再びかなめの男役の声が聞けるのなら顔が見えなくてもいい~という感じで楽しく見ていました。そして、劇場版映画の主題歌だったラルクの「虹」に出合いました。宝塚→涼風真世るろうに剣心ラルク・アン・シエルという図式ですね。ということで、「るろ剣」は私をラルクに導いてくれた思い入れのある作品なので、去年宝塚で上演されたときも、贔屓のチギ(早霧せいなさん)主演の演目というだけではない、特別な感慨がありました。
 
 「虹」のアニメソングらしからぬ愁いを帯びた曲調と歌と歌詞に衝撃を受けてラルクを聴きはじめ、メロディアスな楽曲と、ボーカルhydeの声とビジュアルにノックアウトされました。見た目は妖しく美しく、でも声は低くて明らかに男性というギャップ、しかも、その声はやたら響いて伸びがあり、色気があるという、中性的で美しいビジュアルを裏切らない両者の完璧な融合。多彩な歌い方や自分の見せ方は、「世界を売った男」のジャケットなどを彷彿とさせ、デヴィッド・ボウイに通じるような気がしましたが、美しさと魅力的な低い声の組み合わせは、どちらかといえば、イギリスのロックバンド、ジャパンのボーカル、デヴィッド・シルヴィアンに近いものを感じました。ジャパンのスタイリッシュな楽曲とデヴィッド・シルヴィアンの声とビジュアルも大好きだったので、hydeを見たときには「日本人のミュージシャンにもこんなカッコきれいな人がいる~」と感激しましたね。GACKTも似たような雰囲気を打ち出していて、自覚があったのか、昔hydeと映画で共演したりしたので観に行きましたが、ビジュアルはともかく、彼に関しては声が受け付けませんでした。歌は演歌に聞こえましたし。あそこまで自分をカッコいい人間として演出できる能力と努力は見事だと思いますが。彼が演じた上杉謙信は大河史上に残る、ある意味ハマリ役でしたし。
 
 で、話をラルクに戻しますと、そういう印象を感じていたので、大衆迎合っぽい「HONEY」を聴いたときには少々幻滅したのですが、同時に発売された「花葬」が不満を払拭してくれたので、その後に出たアルバムは悩んだ末に「ark」をまず買い、次に出た「REAL」で完全にのめり込みました。このアルバムはラルクのアルバムの中でも出色の出来だと思っていて、特に「THE NEPENTHES」と「LOVE FLIES」が好きです。カッコよすぎます。少なくとも日本人ミュージシャンではラルクにしか作れないと思います。それから過去に遡って、いま聴いている「HEART」以前のアルバムを入手。中でも「Tierra」に惚れ込んで聴きまくりました。ちなみに、私のラルクベスト3は「虹」「White Feathers」「Lies and Truth」。圧倒的にkenの曲が好きです。ライブではラルクのお笑い担当のような感じなのですが……(笑)。hydeが歌うことを前提にこの人が作る曲は芸術的ですらありますね、「抒情詩」とか。はっきり言って、「耽美」などという言葉を使って問題のないバンドは、ラルクぐらいしかありません。
 
 今回はお気に入りの「Lies and Truth」もやってくれ、13曲目の「浸食」までは大満足でした。帰ってきて「HEART」を聴こうと思ったのは、「虹」の他に「Shout at the Devil」や「fate」など「HEART」からの選曲が多く、改めて聴きたくなったからです。ラストは「あなた」でしたし。「HEART」もいいアルバムなのですが、私は「あなた」が好きではないので、聴くのは「fate」まで。最後の2曲――「milky way」と「あなた」は聴きません。8曲目の「fate」までは完璧だと思っていますが、「Tierra」と「REAL」は最初から最後まで隙がない名盤で、「ark」「ray」「AWAKE」も完成度が高く、言うことありませんから。それに比べると、実に惜しいアルバムです。
 
 14曲目は好きではない「HONEY」だったのでトイレに行き、戻ってきてからはいつもおなじみの曲でした。全部知っている曲で嫌いではありませんが、もっといい曲がたくさんあるので、内心は「あーあ」という感じ。私の好きな曲は、キャリアの前半と後半に分けて選曲した20周年記念ライブin味スタみたいなセットリストでないとやってくれないのはわかっているのですが。
 
 個人的には今回演奏された中で、「REVELATION」「HONEY」「MY HEART DRAWS A DREAM」「NEO UNIVERSE」「STAY AWAY」「Driver's High」「Link」「あなた」あたりは、正直どうでもいいです。シングル曲を外せないのなら、どうせなら「LOVE FLIES」「DRINK IT DOWN」「CHASE」「Vivid Colors」「Pieces」「瞳の住人」「抒情詩」「HEAVEN'S DRIVE」あたりが聴きたかったです。欲をいえばキリがないのはわかっていますが。
 
 ライブ終了後、同行者のラル友と「ガラス玉」とか「wild flower」が聴きたいよね~と話していたのですが、もう二度と生では聴けないような気がします。もはやアニバーサリーにしかライブをやらないラルク・アン・シエルですから。けれども、SMAPなき今、ライブが楽しめるのはラルクだけですから、数年に1回でも続けていってほしいです。また楽しみにしています。今度はぜひ「White Feathers」をやっていただきたい。名盤「Tierra」の最後で、浮遊感を感じさせてくれる、広がり感と透明感のあるこの曲が大好きです。出合いが「虹」でなければ、この曲が一番好きだったと思います。ラルクさん、よろしくお願いします。
 
 
2017.4.8 セットリスト
 
1. 虹/2. Caress of Venus/3. the Fourth Avenue Cafe/4. flower/5. Lies and Truth/6. fate/7. forbidden lover/8. Shout at the Devil/9. REVELATION/10. Voice/11. X X X/12. 花葬/13. 浸食/14. HONEY/15. MY HEART DRAWS A DREAM/16. NEO UNIVERSE/17. STAY AWAY/18. Driver's High/19. READY STEADY GO

アンコール
1. Don’t be Afraid/2. Blurry Eyes/3. Link/4. あなた
 
※4月10日追記
 最終日(と言っても二日間だけなのですが)は「Vivid Colors」と「瞳の住人」をやったみたいですね。でも「fate」と「Voice」がなかったようなので、まあ初日でよかったかと……。それにしても、相変わらず選曲のバランスがうまいです、ラルクさん。両日参戦しろということですか? チケット取るの、とても大変なのに(笑)。今回はなんと二日で約11万枚のチケットに60万の申し込みがあったそうな。très bien! 私たちのように、1回目2回目の抽選でハズレて3回目は危機感を抱いて、ぴあやらローチケやら手あたり次第申し込んだ数もカウントされた、のべ人数かもしれませんが。