関東も梅雨が明けたみたいですね。いよいよ夏本番で、かなり季節外れではありますが、3か月前の4月の花見の記事をアップします。
今年の春の句会は、埼玉県人メンバーが車を出してくれたので、群馬に行ってきました。車の場合、日帰りだとドライバーがアルコールを飲めないため、金土の一泊二日の日程で伊香保温泉に泊まることにしました。今年は開花が早かったので渋川市街地の桜は終わっているところが多かったのですが、榛名山の中腹にある水沢観音周辺は染井吉野が満開でした。
伊香保温泉近くにある水澤観音の桜。名物のうどんを食べたついでに寄りました。この寺の存在は知らなかったのですが、推古天皇と持統天皇の勅願による開基とのこと。古刹です。
水澤観音六角堂。3回まわすと願いが叶うそうです。
ここにもいました、鬼大師。
温泉ホテルにチェックイン後、近くに伊香保神社があったのでお参りしたのですが、社務所が閉まっていて御朱印がいただけなかったので、翌朝チェックアウト後にもメンバーに付き合ってもらって参拝。二日酔いで参道の階段の昇り降りに苦しんでいたので、気の毒なことをしてしまいました。
伊香保神社は上野三宮で、祭神は大己貴命と少彦名命。式内社であり、しかも名神大社という古社ですが、祭神がオホナムチとスクナヒコナということは、温泉の神を祀っているわけで、神代の宮跡や葬地である可能性は低いので、今まであえて訪れませんでした。ただし、伊香保神社の里宮とされ、彦火火出見命、豊玉姫命、少彦名の三柱を祭神とする三宮神社は、何やら怪しい感じがします。単に温泉地に温泉の神を祀っただけの神社が名神大社になることはないと思うので。
伊香保神社鳥居
伊香保神社略記
伊香保神社の拝殿と本殿
渋川からさらに北――沼田から猿ヶ京あたりまで足を延ばせば、彼岸桜や枝垂れ桜も満開でした。
発知の彼岸桜その1。エドヒガンです。
発知の彼岸桜その2。枝ぶりがカッコよすぎます。
発知の彼岸桜その3。その2の反対側から。
発知の彼岸桜その4。周辺の様子はこんな感じで、まさしく孤高の一本桜。おそらく田植え時期を知らせる桜だろうと案内してくれたメンバーが言っていました。苗代桜とも呼ばれているみたいです。
天照寺の枝垂れ桜と武尊山(多分)その1。雪山は谷川岳ではないかと話していたのですが、帰って調べたら位置的に武尊山のような気がしました。
天照寺の枝垂れ桜と武尊山(多分)その2
天照寺の枝垂れ桜と武尊山(多分)その3
猿ヶ京の下馬の枝垂れ桜その1。下のほうは見苦しかったのでカット。
猿ヶ京の下馬の枝垂れ桜その2
猿ヶ京の下馬の枝垂れ桜その3。紅桜です。
謙信の逆さ桜その1。上杉謙信が三国峠を越えて初めて関東に兵を出したとき、桜の杖を逆さにして出陣の吉凶を占うと、根付いて芽吹いたという伝説がある桜です。メンバーいわく、前に来たときははもっと大きかったとのこと。
謙信の逆さ桜その2
謙信の逆さ桜その3
謙信の逆さ桜についての説明板
逆さ桜の近くにある赤谷湖と桜
ということで、コロナ禍中ではありますが、今年は昨年とは打って変わって京都と群馬で存分に桜を堪能しました。もう2年も世界で幅を利かせているコロナウィルスですが、こんな感じで適当に対応し、上手く付き合っていけばいいのだと思います。以下、句会に提出した三首です。
人の世は春や昔の春ならず
されど桜の色は変はらず
上州路 白き山並み名を問ふと
いらへはいつも谷川の峰
観音の加護を思へし 失せしもの
見つかる縁と人々の縁
ちなみに三首目は、水澤観音で落としたスマホが見つかった感謝の思いを詠んだ歌です。水澤観音から金蔵寺へまわり、その後次の目的地に車で向かっているときに、車中でスマホがないことに気づき、金蔵寺の枝垂れ桜はすでに散っていて写真を撮らなかったので、最後の撮影地である水澤観音まで戻ってもらいました。まずは焼きまんじゅうを買った売店で落とし物がなかったか訊き、ないと言うので、境内の落とし物はどこに届くか訊いたところ、御守り授与所だと教えてくれたので、社務所が閉まる時間も近かったので急いで行って訊ねると届けられていて、破損など問題もなく無事に手元に戻ってきました。車を引き返して一緒に探してくれたメンバー、自分たちのことを憶えていて快く対応してくれた売店の店員サン、本堂の前で拾って授与所に届けてくれた見ず知らずの人、保管して持ち主だと認めてすぐに手渡してくれた授与所のスタッフ、すべての人に感謝感謝です。幾人もの人々の善意に恵まれたラッキーは、お参りした観音様の御加護のように思えました。うどんを食べにきたついでに寄ったので、お参りしかせず、御守り授与所は覗かなかったのですが、引き取ったときに御礼に何か買いたいと思い、物色したら、なんとコレクションをしている覗き瓢箪があったので、迷わず購入。これも観音様のお導きかと思いました。人の縁に限らず、世の中は誠に異なものです。