羽生雅の雑多話

引越してきました! 引き続きよろしくお願いします!

「青空よ 伝えて さよならと」~ Good-by Hideki

 5月16日に西城秀樹さんが亡くなりました。昨日の登山家・栗城史多さんの訃報にも驚きましたが、改めて人は簡単に死ぬんだなと思いました。死んでもおかしくない死線を乗り越えて、死にそうになくても、ある日突然にその日は訪れるのだと……。栗城さんなんか私よりずっと若くて、これからの人なのですが。けれども、挑み続けた山で亡くなったのは本望でしょうか――それにしても早すぎますが。


 ヒデキの訃報はけっこうショックでした。特別にファンだったというわけではありませんが、活躍をリアルタイムで知っていて、ご多分に漏れず学校でYMCAの形を手で作って踊っていましたから。そんなこんなで、いまだに歌声はバッチリ記憶していますし。しかも、ウン十年前、みんなの振りが揃うまで踊らされながら、「ヒデキはヤングマンでもローラでもないんだよ~。もっといい曲があるんだよ~」と悔しく思っていた大好きな曲があったので。その後カラオケが流行りはじめたころにはよく歌っていましたが、ここ数年は聴いても歌ってもいなかった一番好きな彼の曲、「ブルースカイブルー」をダウンロードし、リピ演奏しながらこの記事を書いています。私はラルクが好きで、彼らの曲で一番好きな「虹」に匹敵するぐらい大好きな「White Feathers」という名曲があるのですが、「ブルースカイブルー」はそれに通じる広がり感のある曲で、今までいろいろな曲を聴いてきましたが、そんなふうに思えるのは後にも先にもこの曲だけでした。TMネットワークの「YOUR SONG」やSMAPの「オリジナル スマイル」なども、それに近い爽快感はあるのですが。というわけで、ファンではありませんでしたが、ヒデキは私にとって特別な一曲を歌う、ある意味特別な歌手でした。

 改めて聴くと、デヴィッドではありませんが、唯一無二の声ですね、この人も。すぐに西城秀樹だとわかる独特の声です。私は新御三家の中では「若さのカタルシス」という押し曲があるゆえに郷ひろみ派だったのですが、「ブルースカイブルー」を聴いたときには、「ああ、これはひろみでも五郎でもない、ヒデキの声でなければダメだ」と思いました。サビの部分が素晴らしく美しくて惹かれたのですが、この爽快感はヒデキのウェットで伸びやかな声でなければ表現できないと思ったのです。なんつー生意気な子供という感じですが……。この歌はちょうど四十年前の作品なのですが、今でも変わらずにいいと思える曲です。曲と歌声がマッチしていて、気持ちよくて、ペンライトを持って左右に揺れたくなります。

 今回思い知らされましたが、自分にとって特別な思い入れがある曲を歌っていた歌手が亡くなるのは堪えますね、たとえ熱烈なファンでなくても……。これから先こんなことは増える一方で、たくさん味わうのだろうなと思ったら少々滅入りました。すっかり梅雨入りという気分です。

 ともあれ、安らかに眠れ、ヒデキ&クリキ。人生に彩りを、スパイスのような夢をありがとう。