羽生雅の雑多話

引越してきました! 引き続きよろしくお願いします!

石川遠征~金沢城(付・国立工芸館)

 那谷寺からの続きです。

 

 14時16分に金沢駅に到着すると、まだ体力が残っていて大丈夫そうだったので、那谷寺まで行く気力がなかったら行こうと思っていた金沢城へと向かいました。4月から週末と観光シーズンだけ特別公開されていた重要文化財が11月は28日まで毎日公開されているからです。金沢城は菱櫓、五十間長屋、橋爪門続櫓などが一般公開されていて見学できますが、これらは平成時代に復元された建物で、江戸時代に建てられた建造物は特別公開時しか内部を見学することができません。

 

 ――ということで、駅前からバスに乗って兼六園下バス停で降り、紺屋坂、石川橋を通って石川門口から金沢城公園に入り、まずは金沢城の顔である石川門を見学。

f:id:hanyu_ya:20211128134901j:plain石川橋から見る石川門の石川櫓

f:id:hanyu_ya:20211128183007j:plain石川橋から見える石川櫓の反対側から入ります。

f:id:hanyu_ya:20211128183044j:plain石川門についての説明板

f:id:hanyu_ya:20211128183125j:plain石川櫓内から見る櫓門

 

 続いて鶴丸倉庫、三十間長屋へ。

f:id:hanyu_ya:20211128183245j:plain石川門から鶴丸倉庫に向かう途中、城壁越しに兼六園の方向を見たら山がきれいに見えたので、金沢城から見える山とは何山かと気になりました。

f:id:hanyu_ya:20211128184343j:plain鶴丸倉庫

f:id:hanyu_ya:20211128183459j:plain鶴丸倉庫についての説明板その1

f:id:hanyu_ya:20211128183543j:plain鶴丸倉庫についての説明板その2

f:id:hanyu_ya:20211128183627j:plain鶴丸倉庫から三十間長屋に向かう途中にある戌亥櫓跡の石垣と橋爪門続櫓(向かって右)

f:id:hanyu_ya:20211128183721j:plain石垣のアップ。同じ石垣でも角は石の積み方を変えていることが判ります。

f:id:hanyu_ya:20211128184417j:plain三十間長屋

f:id:hanyu_ya:20211128184457j:plain三十間長屋についての説明板

f:id:hanyu_ya:20211128184621j:plain三十間長屋の内部。長いです。当然のことながら、梁の数が尋常じゃありません。

f:id:hanyu_ya:20211128184722j:plain梁の上。何本もの梁を渡すためには、普通の工法ではダメなのだろうと思いました。

f:id:hanyu_ya:20211128185309j:plain複雑すぎて、もう何が何だか……梁なのか桁なのかわかりません(笑)。

 

 特別公開は3時半までなので、駆け込み見学者を避けて、5分前には三十間長屋を出て、来た道を引き返し、鶴の丸休憩館へと向かいました。休憩館は石川門から鶴丸倉庫に向かう途中にあるので、行きに寄ったのですが、その時にどういう順番で見学するかリーフレットを見て検討したら、特別公開が3時半までであることを知り、休憩館内にある「豆皿茶屋」は4時までだったので、まずは見学を優先し、閉店15分前のオーダーストップまでに戻ってくることにしました。3時35分に入店し、本日のお寿司をメインとした食事メニューがあったので、まだ食事もできるのかとダメ元で訊いたら、できると言うので、お寿司とお菓子の6品にコーヒーが付いた「姫皿御膳」を注文。

f:id:hanyu_ya:20211128185717j:plain鶴の丸休憩館内にある御休み処「豆皿茶屋」から見える橋爪門続櫓、五十間長屋、菱櫓

f:id:hanyu_ya:20211128185830j:plain目にも楽しい豆皿を並べた脚付膳で出された「媛皿御膳」。元々このメニューに付いているコーヒーは普通の金沢珈琲でしたが、単品メニューに金箔入りコーヒーがあったので、差額を追加して、そちらに変更してもらいました。

 

 閉店間際なので先に会計を済ませ、帰りの新幹線は金沢発17時56分のかがやきの切符を取っていて、まだ1時間ほど余裕があったため、食べながらこの後どうするか検討。目の前に見える復元建造物の最終入館受付は4時終了で、もはや間に合わなかったので、改めて公園周辺マップを見ていたら、県立美術館の近くに「国立工芸館」という文字を発見。――と同時に、竹橋から移転することになっていたのを思い出し、移転がいつなのかおぼえていなかったのでスマホで確認したら、昨年秋に移転済みで、ちょうど開館1周年記念展を開催していることがわかったので、行ってみることに。レトロな赤レンガ倉庫が残る緑豊かな本多の森に、東京のド真ん中で見ていた明治期の洋館によく似た洋館が建っているのを見て、本当に移転したんだ――と、感慨深く思いました。防災面からも東京一極集中はいかがなものかという考えなので、今後も首都機能の地方移転が少しでも進むとよいと思っています。

f:id:hanyu_ya:20211129004252j:plainオーダーストップの直前だったからか、他に客はなく貸切状態だったので、静かな環境で加賀百万石の城を正面に眺めながら金沢の味で腹を満たす極上の時間を過ごせました。

f:id:hanyu_ya:20211128225958j:plain2020年10月に東京から金沢に移転した国立工芸館。建物は旧陸軍第九師団司令部庁舎と旧陸軍金沢偕行社を使用。

f:id:hanyu_ya:20211128230603j:plainこちらは2019年11月に撮影した旧東京国立近代美術館工芸館。建物は旧近衛師団司令部庁舎を使用。現在の名称は東京国立近代美術館分室だそうです。

 

 入館は事前予約制を取っていましたが、整理券を配っていて、予約がなくてもこの券で4時半から入れるというので、10分ほど待って入館。しかも文化の日だからか、入館料は無料でした。記念展は「《十二の鷹》と明治の工芸―万博出品時代と今日まで 変わりゆく姿」という名称で、明治26年(1893)のシカゴ万博に出品され、現在は重要文化財に指定されている鈴木長吉作の「十二の鷹」が展示の目玉でした。

 

 国立工芸館を出ると、県立美術館裏手の美術の小径を下って本多公園を経由して金沢21世紀美術館へ行き、ミュージアムショップを物色。いくつか気になる物を購入し、美術館を出たときにはけっこうギリギリな時間だったので、金沢駅行きの本数が多い香林坊バス停まで行ってバスに乗車。駅に戻り、ホテルに寄って預けた荷物を引き取ると、タカラ缶チューハイを求めていくつかの売店に寄ったのですが、残念ながら見あたらなかったので、アルコールを調達するのはあきらめて新幹線に乗車。これにて遠征終了です。

f:id:hanyu_ya:20211128225222j:plain金沢21世紀美術館ミュージアムショップで買ったパスポートカバー。PVCに葛飾北斎の「凱風快晴」がプリントされていて、富士山の部分は透明で、パスポートを入れると赤富士の絵が完成するようになっています。現在発行されている日本のパスポートはビザページに「凱風快晴」をはじめとする北斎の「富嶽三十六景」の絵があしらわれているので、なかなか洒落がきいている――とおもしろく思い、つい衝動買いしてしまいました。